ここ最近の読書記録

下書きカテゴリに書きかけの『こちらあみ子』とキンプリのキャラソンCDの感想がありましたが、残念なことに何を書こうとしていたのか全く記憶にございません…。

(キンプリはいいぞ)

どちらも良い作品なので是非。

 

ここ最近の読書が自分に刺さるものばかりだったので、備忘録的にまとめてみます。

   

さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ

さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ

 

  読んでから日にちが経つけどうまく感想がまとまらない一冊。共感するところもあるけど、安易にわかる…!といってしまうのは、また違うのかなとも思ってしまう。今後の作者の永田カビさんの動向が気になってしまって、TwitterとPIXIVコミックの連載の一人交換日記をチェックしている。一人交換日記はさらにその後と、ご家族の問題に突っ込んでいて読んでてこちらも何故かはらはらどきどきしてしまう。

愛と欲望の雑談 (コーヒーと一冊)

愛と欲望の雑談 (コーヒーと一冊)

 

 雨宮まみさんの本はどれも好きなのだけど、手軽に読めるページ数なのに刺さった一冊。いま感想書くためにぱらぱらめくっただけでも、どの章にも大事な言葉がある。対談の中で岸さんが個人のしんどさは聖化される、ということを言っていて(p37)、興味深かった。他人から見たら大したことなく見えても本人にとってはしんどいこともあるし、他人のしんどさは他人が完璧に理解できるものとは思っていないので、「しんどいほうが偉い」という価値観で他人を攻撃するのは息苦しい。だけどそういう流れになっているのもTwitterとか見てるとあるよなぁと思う。この本を読んだ流れで手に取った、岸さんの『断片的なものの社会学』もすごくよい本でした。

 

妖怪男ウォッチ

妖怪男ウォッチ

 

 書籍化待ってました…!妖怪の章に笑い、退散の章でぐさぐさ刺されまくり。

  自分にとっての妖怪は誰かにとっての王子様だし、その逆も然り。

いわゆるダメ男を妖怪と斬りつつ、誰もかれもがまた恋愛において妖怪になりうるという、このまとめかたが素敵すぎて…!自分も誰かにとっては妖怪なんだよなーと。「つらみ恋愛は滅っ☆滅っ☆」(この言葉好きですw)

   

報われない人間は永遠に報われない

報われない人間は永遠に報われない

 

  面白かった! 文學界に載っていたエッセイも軽妙で面白かったし、次作が楽しみだし、デビュー作の『死にたくなったら電話して』も読むのが楽しみ。

身も蓋もないタイトルに救われない内容だけど、美しい小説だなと思いました。

「大丈夫。私は私のギフトを、きっちり正確に把握して、受け入れて抱きしめてるから。この取り分で、私はやってゆくのよ。それしかない。私は凡庸の女王。私は諦めの女王。巣の奥で動けない、怠け者の女王で泣き言の女王で、その他大勢の幼虫の栄養分になるためだけの女王。で、誰からも愛される資格のないその頂点にいる。それで、私がその玉座から退かないのは、下々の者を安心させるため。そもそも王族は、自分の都合で退位できないんだけど、--とにかく私が生まれたのは、そのため、下々を照らしてやるため、なんだから」

 

マリアージュ・マリアージュ (新潮文庫)

マリアージュ・マリアージュ (新潮文庫)

 

 『妖怪男ウォッチ』のすぐ後に読んだので、うわあああ妖怪だーとなりながら読むしかなかった。いわゆる”結婚はゴールじゃない”ということをこれでもかと書いている短編集。久々に金原ひとみさんの小説読みましたが、相変わらず不安定な女性を書かせたら一番なのと、男性主人公の話もあり新鮮でした。

 

ロマンティックあげない

ロマンティックあげない

 

 新刊出たら必ず買う作家の一人。特にエッセイは大好きでこの本も大好きな一冊になりました。(なんですが『ワイルドフラワーの見えない一年』はまだ読めてないし。『スタッキング可能』の文庫版は穂村弘さんが解説で、単行本持っているけど買おうか悩み中。)(あと松田青子さんが訳した『はじまりのはじまりのはじまりのおわり』もすごくよかったです。)

特に「エクスキューズなしで」という一編の終わり3行に痺れました! 私もその心意気で素晴らしい作品に出合っていきたいですな!